Rail Magazine

INDEX

今月のレイルマガジン

Rail Magazine最新刊

特集

碓氷峠 —横軽の終幕から20年—

バックナンバー

RM LIBRARY

国鉄時代

原稿募集

最新鉄道情報

今日の一枚

今日の一枚 The Movie

RM News

編集長敬白

お立ち台通信

消えた車輌写真館

わが国鉄時代

台車近影

タンク屋しんちゃんのブログ

鉄道ホームページリンク

 

広告出稿のご案内


レイルマガジントップ > 国鉄時代トップ > Vol.10

国鉄時代
 
Vol.10 RailMagazine2007年8月号増刊 D51と装備 Rail 国鉄時代Vol.10この本を購入する
●2007年6月21日発売
●定価2,100円(税込)
●A4版変形(国際版)  148頁

見どころ

 特集は「D51と装備」。わが国の蒸気機関車で1115輌という最大勢力を誇ったD51形蒸気機関車。北は宗谷本線から南は鹿児島本線まで、その活躍の場は広範囲にわたりましたが、本号では集煙装置・重油タンク装備の山岳線仕様のものに焦点を当て、同機が足跡を残した峠を巡ります。

 
巻頭「峠への招待」ではベテランの村樫四郎さんの古いアルバムから、東北本線・十三本木峠、信越本線・信濃追分、北陸本線・杉津越え、中央本線・善知鳥峠、篠ノ井線・姨捨越え…、若き日の峠巡礼の思い出とともに、懐かしい写真で構成しました。単線時代の小繋〜小鳥谷を駆け抜ける急行「みちのく」、雪の奥中山の急行「おいらせ」は前補機D51が高速運転でハドソンをエスコート。もっとも華々しい活躍の記録です。そしてそのテンダーに搭載した重油タンクについては、西尾恵介さんが「重油併燃小史」で、その起源から解説していただきました。

 
「信越国境の煙」は電化直前の信越本線、妙高山麓に活躍する長野機関区所属の重装備機の記録。「白ヒゲ」を前端梁に描いた精悍な山男たちが早春の山道に名残のブラストを轟かせます。重装備機といえば、肥薩線人吉のD51がその真骨頂、敦賀式集煙装置に重油タンク・補助重油タンクに身を固め、天嶮・矢岳越に挑む姿はまさに鎧武者といった趣。地元・人吉市在住の福井弘さんに、思い出とともに知られざるエピソードを語っていただきました。また、特別付録DVDでは三品勝暉さん撮影で矢岳越えの名シーンの数々が鮮やかに甦ります。

  「加太越えの印象」では関西在住の福田静二さんの力作で構成。奈良・亀山のD51の力闘振りを、洗練されたカメラアイで展開いたします。また、ベテラン齋藤晃さんの「鈴鹿の嶮の山懐で」は、名所・300Rの大築堤と中在家信号場を中心にした撮影記で、小品ながら胸踊る光景が甦ります。

 
 「SLブーム」のまさに頂点とも言えた伯備線「布原三重連」は、最高の舞台装置の中で展開する勇壮なドラマ。鈴木博之さんの「中国山地に挑む鋼鉄の兵(つわもの)たち」では、その布原信号場を中心に伯備線のD51が作り出した名シーンの数々を、また浜忠彦さんの「布原三重連と父の思い出」では、三重連が大好きだったお父さん・光彦さん撮影の遺作を通して、中国山地に生きたD51たちの輝きを今に伝えてくれます。浜光彦さん撮影の「布原三重連」の映像もDVDに収録しています。



 鈴木靖/高島貨物線
 この本の白眉は成田冬紀さんによる「国鉄蒸気機関車 集煙装置の系譜」。D51を中心に各種の集煙装置を詳細に解説していただきました。敦賀式、多度津式、長野式、後藤式、鷹取式、松任式、郡山式など各種の集煙装置の製作年、詳細寸法、図面番号、使用線区、装備形式など多岐にわたる要素を網羅した一覧表は、集煙装置研究のまさにバイブルとも言えるものです。また、幅1400mm(一般的には1150mm)の大型の初期長野式装備機、ほとんど写真の残っていない多度津式集煙装置装備の四国のD51、角形の敦賀式集煙装置装備機、後藤式集煙装置装備のC51、鷹取式プロトタイプを搭載した紀勢東線のC11など貴重な写真の数々は、掲載した集煙装置の図面とともに第一級の資料といえます。

 
 昭和43年頃から長野式集煙装置装備機が集結した中央西線。加藤弘行さんに木曽路に生きたD51たちの興味深いエピソードを綴っていただきました。馴染みの機関士に頼んで集煙装置の天窓を閉めて走行してもらい、その煙の出方が機関車によって大きく異なったりすることを発見、地元在住の加藤さんならではの写真と話に知らず知らずに引き込まれていきます。また、集煙装置開発の元となった北陸本線の難所・柳ヶ瀬越えはベテラン高橋弘さんと石塚寿彦さんに、スイッチバックの刀根を中心とした写真と撮影記で構成していただきました。山岳仕様の集装備機の奮闘振りが、古い写真帖の中から甦ります。川本紘義さん連載の「私のアルバム散歩」は、今回、中央東線信濃境を散策。高原を吹きぬける風の中、重装備機行き交う往年の中央本線の光景が爽やかに描き出されています。

  「C56が輝いた日々」はC56研究の第一人者・塚本和也さんに小海線の高原列車と野菜臨貨について、その経緯と秘話の数々を思い出ともに語っていただきました。C56をこよなく愛する塚本さんならではの視点で捉えた美しい写真が、八ヶ岳山麓に生きた小さな働き者の記憶を、鮮明に描き出します。高井薫平さんの「私鉄めぐりの旅すがら」もC56を中心に構成。この2つの記事で第二特集ともいえるワイドな構成となっています。。さらに昭和34年冬、小海線で撮影した上野巖さんの貴重な映像もDVDでご覧になれます。
 
 朝の門司で展開する胸踊る光景に魅せられて、幾度も通った河杉忠昭さんの「門司界隈1960〜62」では、朝日の中、次々と関門トンネルから姿を現す特急・急行がEF10からバトンを受け継いで続々と出発するシーンを中心に、本線蒸機の華を描きます。まさにC59の競演。

 宮内明朗さんの「昭和30年代後期 中部以西 私鉄・専用線の蒸気機関車」は、DVDとの連携で石原産業・西濃鉄道のB6や信越化学、東レ滋賀工場、別府鉄道、片上鉄道、さらに九州の貝島炭砿のアルコ、コッペルなどもカラーで甦ります。DVDは同時録音(一部BGM)で、撮影・録音から編集まで手がけた宮内さん苦労が偲ばれる傑作です

 まさに重量級、見応え読み応えのある一冊です。

国鉄時代vol.10サンプル動画
※上記リンクより動画がご覧になれます。音声付きですので、クリックする前に周囲の環境にご配慮ください。なお、Macでは再生できない場合がございます。

目次

峠への招待  村樫四郎
十三本木峠、信濃追分、杉津越え、善知鳥峠、姨捨越え
重油併燃小史 西尾恵介
信越国境の煙  妙高山麓の白ヒゲの山男たち 中島正樹
矢岳越え ラマチックな高原の道 福井 弘/谷口孝志

大畑ループと峠のシェルパたち 福井 弘

加太越えの印象 鈴鹿峠を攀じ登る 福田静二

鈴鹿の嶮の山懐で 大築堤と中在家信号場 齋藤 晃

中国山地に挑む鋼鉄の兵たち 伯備線のD51と布原三重連 鈴木博之

布原三重連と父の思い出 浜 忠彦
国鉄蒸気機関車 集煙装置の系譜 成田冬紀
D51を中心にした山岳線の蒸機の装備
木曽谷に消えた汽笛 鉄路の中仙道 中央西線に生きたD51 加藤弘行

D51 200晩年の思い出 加藤弘行

名にし負う北陸旧線の難所 柳ヶ瀬越えに挑む 高橋 弘

柳ヶ瀬越え最後の冬 石塚寿彦

私のアルバム散歩5 信濃境の空 川本紘義
C56が輝いた日々 高原列車と野菜臨貨  塚本和也
私鉄めぐりの旅すがら5 C56の走るところ 高井薫平

「US ARMY 8500」のこと 小糸健彦
門司界隈1960〜62 河杉忠昭
優等列車が続々とC59に牽かれて発車する

漆黒の巨人機EH10甲府に現る! 笹本健次

わが青春のスターの残像 三河路の流電を偲ぶ 寺沢秀樹

親父が褒めてくれた一枚の写真 阪上晶貴

南国の駿馬C55・C57と最後の蒸機急行 犬山徹夫
武田尾渓谷の記憶 福知山線旧線 大俯瞰  坂 剛/番匠克久
D51 838生涯最良の日 春光に輝く宮廷列車 鈴木博之
昭和30年代後期 中部以西 私鉄・専用線の蒸気機関車 宮内明朗
特別付録 8mm映像DVD解説
1.矢岳越え/三品勝暉 2.伯備線 布原信号場/浜 光彦 3.昭和30年代後期 中部以西 私鉄・専用線の蒸気機関車/宮内明朗 4.C56 小海線の冬/上野 巖
煙の出る映画10 西部劇と蒸気機関車その2 畑 暉男
空とレールの間には10 大穂耕一郎
「国鉄時代」徒然草 山下修司
ローカルフード/地サイダーの旅
FORUM EXP.
想い出写真帖